以前に昭和7年(1932年)から昭和17年(1942年)の10年間だけ存在した二見浦旅客索道(二見ロープウェイ)を二見浦ロープウェイ跡①、二見浦ロープウェイ跡②でご紹介しましたが、今回はその続きになります。
昭和11年(1936年)9月から昭和16年(1941年)3月の間に二見浦旅客索道株式会社から発行されたパンフレット「ロープウェイご案内」の表紙の画像です。
「ロープウェイご案内」の裏表紙にある鳥瞰図の画像です。音無山がすごく強調して描かれていて、おとぎ話にでてくるような感じになっていますね。左下に描かれている路線図が参急伊勢線となっています。
二見ロープウェイ営業当時は音無山の山上に遊園地があり、直営食堂、小動物園などがありました。
「ロープウェイご案内」を開いた状態の画像です。乗車賃金が大人片道10銭となっています。同時期の東邦電力山田電車(昭和12年~昭和14年、後の三重交通神都線)の山田ー内宮前館が18銭、山田ー二見間が16銭ですので、それほど割高ではなかったようです。現在の伊勢市駅前ー内宮前のバス料金が440円、JR参宮線伊勢市駅ー二見浦駅が210円です。
前回の音無山へは東側のルートで登りましたが、今回は駐車場の奥に入口がある西側のルートで登ります。
登山道の途中の画像です。毎度のことですが、運動不足気味なので足にきます(^^;)。登山道はきれいな石段で整備されていますので登りやすいです。
分岐点には道標がありますので、迷うことなく安心です。
駐車場から15~20分で山頂に着きます。画像は山頂にある東屋の画像です。標高は約120mになり、登山初心者には丁度いいですね。
東屋から少し進みますと音無山駅跡が見えてきます。
音無山駅跡の上部の画像です。新緑の季節なので草に覆われてしまってます。
2020年2月に撮影した画像です。見学するなら草の生えていない冬期のほうが見やすいですね。
二見浦ロープウェイ営業期間に発行された絵はがき「鴨長明腰掛石より猿の家及び遊技場の一部を望む」の画像です。音無山駅の西側一帯にあり、直営レストランや猿の檻、水禽類(みずどり、カモ、サギ、ツルなど)の檻があり、滑り台などの遊具がありました。
「鴨長明腰掛石より猿の家及び遊技場の一部を望む」とセットの絵はがき「音無山遊園地 水禽舎及び直営食堂付近」の画像です。水禽舎は立っている人の大きさからしますと、それほど大きくはなかったようです。
直営レストランや水禽舎、遊具があった辺りの現在の画像です。木々が生い茂り当時の面影は全くありません。絵はがきのキャプション(説明文)にある鴨長明腰掛石もそれらしい石は見当たらず、場所の特定はできません。
次回、二見浦ロープウェイ跡④に続きます。
出典:wikipedia