町並みの今昔 二見浦編

夫婦岩表参道 二見浦旅館街 海岸通り 賓日館 木造旅館

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二見浦(ふたみがうら)には夫婦岩(立石 たていし)・二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)があり、古くから禊浜(みそぎはま)・清渚(きよなぎさ)と呼ばれました。伊勢神宮に参拝する前にはここで身を清める慣わし(浜参宮)があり、参宮客が多く訪れたため海岸沿いは「江村(えむら)の出茶屋」・「立石茶屋」と呼ばれ、多くの茶屋や旅籠が立ち並びました。立石茶屋には旅館を中心に町が形成され、現在の夫婦岩表参道になりました。

明治40年(1907年)参宮鉄道株式会社運輸係発行の「参宮案内」にある伊勢二見浦の特色の見開き広告ページの画像です。現在でも半数くらいの旅館は営業しております。

大正2年(1913年)二見浦保勝会発行の「二見名勝誌」にある二見浦旅館海水浴飲食店の画像です。黒田屋の名前が無くなり、大勢館、松島館、青松園、末広屋が追加されています。松島館は明治43年(1910年)に尾上町から移転してきました。

同じく「二見名勝誌」にある二見浦土産物商の画像です。

昭和10年(1935年)頃に撮影されたと思われる二見浦観光会発行の絵はがき「二見海岸通りノ一部」の画像です。通りの両側にビッシリと旅館や土産物屋の建物があります。

2020年2月撮影

絵はがきと同じ角度(10mほど手前)で撮影した現在の画像です。左側は朝日館さんの木製の塀になります。

昭和31年(1956年)日本交通公社発行の「最新観光地図 伊勢志摩」にある二見浦の画像です。

「最新観光地図 伊勢志摩」にある見浜屋旅館(右側)・浜松旅館(左側)の現在の画像です。両旅館とも現在は営業しておりません。

旧・浜松旅館の画像です。立派な木造3階楼で戦後の昭和20年代に建てられたそうです。

明治26年(1893年)創業の現役旅館・「麻野館」さんです。明治20年に創建され、国指定・重要文化財に指定されている「賓日館(ひんじつかん)」と同じ建築家によって建設されたそうです。「麻野館」さんの玄関棟・広間棟・土蔵も国の登録有形文化財に登録されています。

賓日館です。現在は資料館として一般公開されています。

麻野館別館 「いろは」さんです。

二見名勝誌にもある「植松錦波軒」さん。

「かどふさ物産店」さん。この他にもたくさんの木造建築の旅館・土産物店がありとても風情があります。二見興玉神社参拝の際は、夫婦岩表参道を是非散策してみてください。

出典:平成28年 伊勢商工会議所・(有)伊勢文化舎発行 改訂新版 検定お伊勢さん公式テキストブック、麻野館ホームページ、明治40年 参宮鉄道株式会社運輸係発行 参宮案内、大正2年 二見浦保勝会発行 二見名勝誌

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