町並みの今昔 旅館編

高千穂館① 山田駅前(現伊勢市駅前)

上の画像は昭和4年(1929年)10月、繪畫研究會印刷工藝社発行の最新寫眞版伊勢大廟に掲載されているものです。かつて山田駅(現伊勢市駅)前の外宮参道には木造旅館が建ち並び、真ん中には路面電車が走っておりました。右側一軒目が宇仁館(うにかん)であり、左側一軒目が油屋支店(あぶらやしてん)でありました。アサヒビールの看板がある左側二件目の建物が、高千穂館(たかちほかん)です。高千穂館の創業は天正年間(1573年~1593年)といい、外宮北御門前に本店がありました。

明治30年(1897年)に参宮鉄道(国鉄を経て現在のJR)の山田駅が開業しましたので、それ以後に駅前支店を出したと思われます。

現在の様子です。駅前広場の拡張などもあり、高千穂館があった場所は予備校の辺りとなります。

上の画像は高千穂館発行の絵はがきで大正初期に撮影されたものと思われます。左側に見えるのは電車です。この電車は伊勢電気鉄道(参急電鉄に吸収合併された伊勢電鉄とは別会社)により明治38年(1905年)に本町から山田駅前まで延長された路線でした。

昭和4年までには三層楼と四階洋館になっておりました。

昭和9年(1934年)、高千穂館出版部発行の参宮の栞に掲載されている高千穂館の平面図です。洋館五階?屋上?は展望台となっております。

平面図と同じ参宮の栞に掲載されている展望台から見た外宮方面(高倉山)の画像です。

三層楼と四階洋館は昭和20年の戦災により焼失してしまったそうです。その後、再建されたそうですが、昭和36年(1961年)に高千穂館は改装され衣料品デパート「オカダヤ」となり、昭和41年(1966年)には右隣の野島物産所有の土地と合わせた場所に「野島・オカダヤ合同ビル」を建設し、伊勢市初の百貨店「伊勢オカダヤ」が開店、後に「ジャスコA館」となりました。

平成7年(1995年)10月にジャスコ伊勢店A館は閉店し、取り壊され、現在は予備校となっております。

引用元:昭和61年国書刊行会発行 ふるさとの思い出写真集 明治大正昭和 伊勢二見小俣、昭和4年繪畫研究會印刷工藝社発行 最新寫眞版伊勢大廟、昭和9年高千穂館出版部発行参宮の栞、wikipedia

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